前回の「ボトムブラケットを開けたらカメムシが出てきた~」で、取外したカップアンドコーン式のボトムブラケット。
前回メンテナンスしてから一年も経たないのに、中からはカメムシやら砂が出てきて、カートリッジ式ボトムブラケットへの交換することに。
ボトムブラケットケースに開いた水抜き穴?もパテ埋めします。
Amazonから届いた、「shimano(シマノ) ボトムブラケット BB-UN55 BBセット 68×118」
shimano(シマノ) ボトムブラケット BB-UN55 BBセット 68×118
カートリッジ式なので専用工具が必要です。
モノタロウで購入したカートリッジボトムブラケット工具を使います。
シマノの純正工具(シマノ アダプター戻し工具)でも良いのですが、モノタロウブランドのこの子は24mmのスパナレンチまたは1/2インチのラチェットレンチが使えるのです。
1/2インチのラチェットレンチが使えるということは、タイヤ交換に使っているトルクレンチがが使えるんです。
精度も文句ありませんし、トルクレンチが使えるのは精神衛生上非常にメリットがあります。
締付けトルクは50~70N・m(500~700kgf・cm)だそうです。
※参照 SHIMANO Tourney フロントドライブシステム使用方法
「SI-6NGFA-004-JPN_v1_m56577569830677664」
今回は50N・mで取り付けます。
角利 マルチクラフト トルクレンチセット 差込角12.7mm ソケット(ショート/14・17mm ロング19/21mm) エクステンションバー125mm MTR-6
ボトムブラケット取り付け前に、水抜き穴?のパテ埋めをします。
パテ埋めに使ったのは、長い間道具入れの隅で眠っていた、ホルツ厚付けパテ コントール MH101 です。
しっかりと穴が空いています。
よく見るとネジ山が切られているので、ワイヤーガイドを取り付けるためのものかも知れませんね。
パーツクリーナーで脱脂して。
パテを盛ります。
見えるとこではないので、ホント適当です。
硬化したらペーパーで表面を適当にならします。
カッチカチになります。
これでカメムシの被害からはおさらばできるぞ。
カセット式ボトムブラケットをセットしていきます。
左右があるので間違えないように。
右ワン(チェーンホイール側)は逆ネジなので、左右を間違えたら入らないと思いますが。
ネジ山には薄くグリスを塗っておきました。
カートリッジボトムブラケット工具で、トルクレンチで50Nmで締め込みました。
左ワンは防水のためにテープが巻かれています。
ネジ山を潰さないように確実にねじ込みます。
カートリッジボトムブラケット工具で締め込みます。
カートリッジ式ボトムブラケット交換完了
カセット式はコッタレス側がメスネジとなっているので、クランクを締め付けるフィキシングボルト(Sugino(スギノ) ボルト KPB AXLE ペア)も新調しました。
これは、かなりお薦めです。
クランクフィキシングボルトの目隠し用のプラキャップが必要なくなり、ロードっぽくなります。
チェーンホイールもアルミクランクに変わっています。
実は嫁の電動アシスト付き自転車のチェーンホイールを交換した時に、嫁の「少しでも軽く」との要望でアルミクランクのチェーンホイールに交換したのですが、もともと激重の電動アシスト付き自転車にはこの程度の軽量化は意味ないだろうと勝手に判断して、アルミクランクと鉄チンクランクを密かに交換しました。
※電アシ自転車のチェーンホイールを交換しても、アシストは25km/hで切れてしまうので、うちの電アシ自転車では、それ程効果が出なかったです。orz
「良くなったやん」と一人ほそくえみながらペダルを回すと・・・。
「スリッ・・スリッ・・」
「えぇっ!!」
チェーンホイールカバーとフレーム(チェーンステー)が干渉してますがなァァァ!!
コッタレスの長さを約120mm(119.8mm)から118mmにしたので、左右で約1mmずつ短くなったのがこんなところで影響してきたのです。
結構タイトなクリアランスで付いてたわけね・・・。
これだけタイトに付いていたらチェーンが内側に外れることもないし、カバーは外側にだけに付いていればズボンが汚れることもないと判断して、内側のカバーを外してしまいました。
ワッシャーを噛ませて無理やり外カバーを取り付けました。
なんとか取り付きました(汗)。
ボトムブラケットのサイズを68×122.5にするべきでした、これなら左右各1.25mm長くなるので干渉は避けられたはずでした。
取り敢えずはチェーンを戻して、完成ということにしました。
ドッペルギャンガーのチェーンホイールは、クランクとチェーンホイールが一体となったタイプなので、クランク取付面とチェーンホイール面が一直線で同じ面となっていますが、チェーンホイールによっては、フレームと干渉してしまう場合もあります。
その場合は68×127(左右各3.5mm延長)とかを選ばないとダメですね。
BBのサイズをはじめパーツ選びは慎重にしたいものです。
カートリッジ式に交換する時の注意点としては、フレームのワンの精度が悪い自転車等は、カートリッジが上手く入らない場合があります。
ねじ切り・工作精度の問題や、転倒等で強い力を受けてワン自体に歪みがあると、カートリッジが途中でねじ込めなくなったりします。
無理やりカートリッジをねじ込むとカートリッジ本体が歪んで、異音や破損の原因になります。
そんな時はカートリッジ化は諦めるのが最良かと思われます。
※その後のレポート
もしかしたら、今回の改良の中で一番の効果をあげた部品かもしれません。
交換直後はそれ程の効果は感じなかったのですが、走り込んでグリスに馴染みがついてくると、とんでもなく軽くなっています。
手を油まみれにしてグリスアップしたのは何だったのかと、そこに絶対居るはずのないカメムシを見つけたときの落胆とネタを提供してくれた喜びは何だったのかと、努力だけでは報われない、お金と情報がある程度解決してくれる、世の中の悲哀を感じさせる部品です。
これだけの精度のものを、低価格で提供できるシマノ恐るべし。
乗り味の激変ぶりに、トップギアで走りながら
「シマノさ~ん、ありがとぉぉぉう・ぅ・ぅ」
と心の中で感謝の言葉を叫んでんでいました。
カップアンドコーンからカートリッジ式ボトムブラケット交換お薦めです。
BB-UN25とBB-UN55価格差は数百円なので、断然BB-UN55をお薦めします。
速く走らなくても、漕ぎ出しの時点で違いがわかりますので。
追記:
シマノのカートリッジ式ボトムブラケットのライナップが変わり、新しい型番「BB-UN300」にラインナップが変わったようです。
シマノ公式サイトスクエアタイプ ボトムブラケット BB-UN300
3種類あって、標準仕様(BB-UN300) / チェーンケース対応仕様(BB-UN300-K) / E-タイプ仕様(BB-UN300-E)とのことらしいです。
3種類の違いについては詳しくわかりませんが、右ワン側のカップの形状が違うようです。
とりあえずは標準仕様を選んでおけば大丈夫でないかと思われます。
あまり選択しないと思いますが、ねじ切り部分が樹脂製のBB-UN100もあるようです。
フレームのネジの精度が悪くて、金属製カップのBB-300では入らない場合には、樹脂製カップで無理やりねじ込むって荒業もありでは?
樹脂製品にはグリスやシリコンスプレーなどは禁物ですので、絶対つけないようにしましょう。
グリスなどの油類は樹脂の劣化を早めます、スプレー等のガス成分等も成分によっては劣化を早めますのでご注意ください。
SHIMANO(シマノ) BB-UN300 ボトムブラケット(クランク取付ボルトなし)
SHIMANO(シマノ) BB-UN300 ボトムブラケット(クランク取付ボルト付属)
今回の出費
部品
ホルツ厚付けパテ コントール MH101 1,111円
———————————-
計 1,111円
工具
0円
———————————————–
計 0円
今回の合計 1,111円
トータルの出費 32,958円 (部品 27,831円/工具 5,127円)